CURRENT EXHIBITION

DOOM HEADZ
by Matt Lock, Tai Ogawa

日程

2017年11月11(土) – 11月26日(日)

開廊

12:00 – 19:00
休廊 日曜日 / 月曜日

会場

CALM & PUNK GALLERY

入場

無料

オープニングレセプション

11月10日(金)
19:00-22:00

1999年に人類は破滅せず何事もなく過ぎ去り、21世紀は平和的に解決される時代。と思いきや、世界ではテロの時代。
日本ではついにミサイル警報が鳴り響く世相。そんな近未来を予測していたかのような破滅的風景を描く日米2人のアーティストによる 展示“DOOM HEADZ (破滅野郎)”を、11月11日よりCALM & PUNK GALLERY で開催致します。
一見すると落書きか、よく見ると構築された世界観を持った作品を乱発し、脳みそが電脳に浸食される破滅的未来を予言するかのような 作品を発表しつづけカルト的人気を誇るアメリカの、Matt Lock / マットロック。
目眩を起こすような破滅的色彩と予測の斜め上をいくイメージで構築された作品の、Tai Ogawa / 小川泰。
郊外の片田舎で育った内向的な2人のアーティストが描く破滅的情景。それにリンクしたかのような現代社会。それに呼応されるかのように出会った2人の黙示録。本展にて、近未来への予言かのように2人の新たな破壊的情景を描いた新作を発表します。またマットロック にとって、本展は日本での初めての展覧会となります。これまで主に出版物やZINEで断片的に打ち出されてきた世界観が、 新たに本会場に設置されるスペースにて具現化されます。
これまでドローイングをベースに紙作品を中心とした活動をしてきた 小川泰は、今回強大な何かに対抗するかのように巾4mを越えるペインティング作品を発表。
両者ともに新境地を迎え、さらにこれからの破壊的未来を想像し独自の終末観を打ち出します。


《作家ステイトメント》

1984年にアメリカのマサチューセッツ州で生まれたマットロックと、1981年に日本の茨城県で生まれた小川泰。 郊外の片田舎で育った内向的な2人のアーテイストは、80-90年代のテクノロジーの進化と人類の挫折、そして過去における 近未来に影響を受けています。
2人に共通するテーマとして終末観があります。 マットは来るべき近未来の世界に思いをはせ、小川は終末の後の再生に関心を持っています。
マットロックは厳格なキリスト教家庭に生まれ育ち、両親からこの世界の終わりが近いと教えられていました。 彼の両親は、宗教観のために暴力的なおもちゃを買い与えることはしませんでしたが沢山のおもちゃを持っていた友人から カタログを見せてもらい そのカタログから欲しいおもちゃを両親から隠れてたくさん描き写しました。 彼はそういった行為をイマジネーションの原点とし、幼少期に自身の物語を作り始めました。
マットロックは2000年代半ばよりインターネットを利用して作品発表を始めました。 彼は膨大に膨れ上がった黙示録的世界観を断片的に紡ぎます。その風景はSF的であり一貫してサイバーパンクの美しさを持ち、 異なる次元の記憶を呼び起こすかのように描き出す世界は近未来をサバイブするための予言のようでもあります。 近年彼の関心は黙示録的世界からより具体的な近未来、デジタルの進歩と人類の終焉と進化に変化しその作風は暗さを増しています。 まるで未来への不安に怯えるかのような彼の作品はこれから起こるかも知れない黙示録的世界を表現し現代社会に警鐘をならしています。
小川泰も同じように、手に入れらなかったおもちゃやゲームを広告用紙の裏に描き写すことから始まりました。 その後、思春期にノストラダムスの大予言やオカルト番組、1995年に起きた地下鉄サリン事件と阪神大震災が彼の終末観形成に大きく 影響を与えました。小川泰は、とるに足らないような記憶や出来事、特に彼自身にとってネガティブで些細な出来事から着想を得ます。 3歳の頃、道端に落ちているスイートコーンを拾ったら、とかげの死骸だった事が彼の一番古い記憶です。 彼はそういった記憶や出来事から妄想を膨らませたモチーフを実際の事件や出来事と結びつけ作品を完成させます。 2006年の美術大学修了後から活動を始めた彼の作品はほとんどが自己の世界観の露出で、自身の存在証明の為に創作を行ってきました。
小川泰の転機は2011年の震災と2013年に自身に起こった事故が影響します。 震災に関連する地震、津波、原子炉の溶融は彼にとって極めて終末的でありました。 彼は自己表現に虚無感を感じ制作活動を少しずつ閉じていきました。 そんな中、小川は2013年にバイク事故を起こしまます。左上半身のほとんどを骨折し肺と脾臓を失い一週間後に意識を回復した彼は、 病院のベッドの上でコンピュータを使い再び描きはじめました。 それはセラピーのようでしたが、新しい事を予感させる作品へと変わっていました。
そんな時に彼はマットロックと出会います。 マットの描く終末の世界と作風から影響を受けた小川は自身の作品の中に新たな世界を再構築する事で再生を目指しました。 死の淵に触れた彼は、すでに世界は終末を迎えているとし、そこからの再生への希望を表現しています。
今回Calm&Punk Galleryにて開催される”Doom Headz”と名付けられた展覧会では2人の相反した終末観がお互いの作品を補完し 合うことで世界観を明確にします。
2人は作品を通して鑑賞者に現代社会が抱えている不安と問題を示唆し、未来への可能性を問いかけます。

Tai Ogawa / 小川泰
1981年 茨城県出身。現在東京都在住。2006年 武蔵野美術大学院修了。主な展覧会に、2016年“elements”WISH LESS (東京)、 2014年“Urban_Legend”MUERTE (東京)、“Ege of Life”KaiMatsumiya (NY) 2008年“The End of the World and Mother-Fucker”ZENSHI (東京) などがある。その他に、galeria virgilio (サンパウロ)、ferenbalm-gurbru station (ドイツ)、Fredric Snitzer Gallery (マイアミ)、Heyri Asia ProjectII (韓国)など国内外で発表。Jean Pigozzi コレクション収蔵。 http://www.ogawa-tai.com/

Matt Lock / マットロック
1984年 マサチューセッツ州出身。現在ニュージャージー州在住。独学で得たそのスタイルで制作をつづける。2012年“Hammer of Power”
Domy Books (テキサス)、2010年“Time Fears”Feinkunst Kruger (ドイツ) で個展を開催。活動のベースを出版物としており“Hey I’m Tryin”、 “Time Fears”Nieves (スイス)、“Brueghel on Mars”Re:Surgo! (ドイツ)、“Assorted Rubble”SSE Project (韓国)、“Decapitron05”ShoboShobo
(フランス) など多数のZineが出版されている。日本では2016年にMUERTEから小川泰とのコラボレーションZine“Post Apocalypse” を発表。 今回が日本での初めての展覧会となる。 http://www.puffandmagic.com/