CURRENT EXHIBITION

'Times of Crisis' by Nanook & Quentin Chambry

Dates

2020.4.10.Sat –
2020.5.15.Sat –
2020.6.3.Wed – 6.28.Sun
会期を延長いたしました。
7.5.Sunまで開催いたします。

Open

13:00 – 19:00
Open on Wed – Sat except 28th/5th Sunday

Venue

http://calmandpunk.com/visit/

CALM & PUNK GALLERYでは、6月3日より、Quentin Chambry(コンタン シャンブリ)・NANOOK(ナヌーク)によるデュオ展を開催いたします。昨年フランス・レンヌから東京へ拠点を移したコンタン、東京を拠点に活動するナヌーク。4年前に出会って以降、フランスでのグループ展への参加や共同制作などで時間を共にしてきた彼らが初めて2人で作り上げる展覧会になります。

ナヌークはキリスト教の厳格な全寮制中高一貫校で学生時代を過ごし、多くの男子が多感な時期に影響を受けるサブカルチャーにほとんど触れられない、山奥に隔離された男子寮という独特な環境の中で育ちました。しかし、抑圧され、ダメと言われれば言われるほど惹きつけられてしまうのも人の性。反道徳的と教えられたパンクやメタルなどから人並み以上に衝撃を受けて禍々しいものへの愛着が形成されたと言えるでしょう。一方フランスの西部レンヌで育ったコンタンは、仲間とスケートボードをする楽しさに目覚めたことからはじまり、グラフィティー(彼のシグネチャーはカタカナのグラフィティ!)やグラフィックデザインを学び、友人と住む一軒家のガレージをギャラリーに改装してたくさんの展覧会を開催。コミュケーションと創作が同一線上にある環境で、たくさんのアーティストに出会い、様々な刺激を受けながら段々と自身の作品制作へ没頭していきます。
ナヌークの描く生き物たちは、不吉で禍々しい怪物のようにも、もしくは地球には生息していないとてつもなく無垢で優しい生き物のようにも見えます。画面一杯に伸び伸びと描かれたコンタンの作品にも、やわらかさと共に荒々しい強さが潜んでおり、全く違う環境で育った2人の作品は相反する要素を同時に持ち、思いもよらぬ方法で問題を飛び越えてくれそうな大胆さや意外性を共有しているように感じます。

本展では、作家にとっても当ギャラリーにとっても過去最大サイズとなる渾身のペインティング作品のほか、合作平面作品、スカルプチャーなどを発表いたします。互いに感覚を共有しながら終わらない実験を続ける2人の作品群をお楽しみください。

3月23日 – 展示を目前にして、僕らはまだタイトルがしっくりこないと思いあぐねていた。
僕らにとってのいつものやりかたは、非常事態には勢いにまかせて行動することと、あれもこれもと細かく計画するよりも勘に頼ることだ。お互いを知ってから四年も一緒にやってこれたのもきっとそういうところが似ていたおかげで、その性分は僕らのそれぞれの作品に別々のかたちで表れている。初めて一緒に作ったジンのタイトルだって印刷所の名前(あんさんぶる)にしたし、そんなやりかたで確かにうまくいったのだ。かといってこの展示のタイトルを「Calm & Punk」にするということにはならないけれど、冷静(Calm)とパンク(Punk)というそれぞれの言葉は僕らの性格のそうした側面について気づかさせてくれる。結局タイトルとなった「非常事態」は、僕らが今まさに直面している状況についてより多くのことを語ってくれる。この期に及んでいろんなアイデアが頭に浮かび、どうなるかもまだ決まりきっていない展示の内容が僕らを焦らせる。締め切りは刻々と近づき、心の底のパニックは協力して展示を作ることの高揚と混ざり合う。そんなふうに緊張感に何度も晒されることも僕らの創作のありかたの一部なのだ。健康診断では今のところ高血圧と寝不足の他にはリスクはないとのことだったけれど、何かあればギャラリーに隔離されることだってあるとも言われている。僕らがこうして集中しながら現場で制作しているこの時間は、今まさに起きている混乱をすべて晴らしてくれるはずだ。

5月21日 – ギャラリーに閉じこもっての2週間の制作という当初の予定は、結局は2ヶ月間のジプシースタイルのキャンピング生活へとなだれ込んだ。開催がいつになるかもわからないまま、僕らはカレンダーを前に途方に暮れた。そんな時間のねじれに巻き込まれ、いつしか僕らは太陽が昇るころには眠りにつけるようになっていった。ビニールの保護シートに囲われた寝袋にもぐり、絵筆に紛れ込んだ歯ブラシを探す日々。さすがに歯磨き粉と絵具を間違えることはなかったけれど、それはそれで微笑ましい絵ができたかもしれない。ステートメントの続きのこれを書いている今、展示はほぼ完成している。さあ、会場の扉を開ける瞬間はもうすぐそこだ!

Documentary video edited by Quentin Chambry

ONLINE GALLERY

3Dにて下記URLより展示の様子をご覧いただけます。
https://my.matterport.com/show/?m=6Vt1bs8s4pt&lang=en&play=1&help=2

また、作品カタログページドキュメンタリービデオもONLINE GALLERY内部のボタンよりご覧いただけます。

(撮影協力 : ARCHI HATCH 徳永 雄太)

Quentin Chambry
1989年フランス コロンブス生まれ。レンヌで育ち、スケートボードを始め、地元でビデオのビジュアル制作、雑誌の出版などを行う。これらの活動から興味を持ったことをきっかけに学校ではグラフィックデザインを学ぶ。卒業後、友人とともに大きな家に引っ越し、スタジオを構え、遊び心に溢れる環境で働き始める。その後、家のガレージ部分を展示スペースに変え、多くの若いフランス人・海外アーティストを迎えながら、5年間で30以上のイベントを開催。Galerie126として知られるこのプロジェクトは、短いレジデンスを通して憧れるアーティストたちに会いたいという単純な願望から生まれ、Quentin自身の作家活動を養い豊かにする厚い交流をもたらした。彼の作品は絵画を主とし、また、自主出版や<Éditions Peinture>, , 、< Nieves>などといったパブリッシャーとともに出版物やzineを広く発表している。絵画、インスタレーション以外にも様々なメディウムを用いた制作をし、彼の作品の幅を広げている。作品はこれまでにヨーロッパ各地、カナダ、オーストラリア、ブラジル、現在拠点とする日本など様々な場所での個展、グループ展にて発表されてきた。
www.quentinchambry.com
IG:@quentinchambry

NANOOK
東京都生まれ。山奥にある全寮制の中高一貫教育で育つ。
名前の由来は父親がアラスカで出会った犬の名前であり、愛犬の名前。
2006年、愛犬ナヌークの死後、NANOOKを襲名。
現在、東京を拠点にドローイング、ペインティングなどの表現で活動。
http://nanoooook.blogspot.com/
IG: @nanoooook