PAST EXHIBITION

グループ展 '万能薬/PANACEA'

会期

2021.4.16(金) ~ 5.2(日)
※ 日、月、火 休廊
※ 最終日曜日のみ開廊

営業時間

13:00 – 19:00

CALM & PUNK GALLERY では、4/16(金)〜5/2(日)にて、グループ展「万能薬/PANACEA」を開催いたします。
本展には、岳明、臼井達也、羊喘兒、カリン ・ピサリコヴァ の4名が参加いたします。

それぞれ異なる年齢、国籍、バックグラウンド、メディウムをもつ4名の作家たち。資本主義のサイクルの中で生き延びるために人々が投与する「万能薬」をコンセプトに、作家それぞれの場所や時代性で感じ、考察する近未来への想像が会場に現れます。

現在東京を拠点に活動する漫画家・岳明は、中国北京で生まれ育ち、そこで体験した自身の幼少期の思い出や中国独自の風習をマンガ、ドローイング、イラストレーション、アニメーションなどで表現します。これまで院、「第23回学⽣ CGコンテスト」萩原 俊⽮・評価員賞、第23回グラフィック「1_WALL」服部⼀成 審査員奨励賞 を受賞。本展では、岳自身が家族と幼少期に体験した中国の食文化をもとに描いた新作のマンガを発表いたします。

アーティスト・臼井達也は、東京を拠点に近年BLOCK HOUSEや新宿眼科画廊など精力的に作品発表を行っています。インターネットを通じた新しい消費活動の中に生み出されるイメージ、及びそれらがつくり出す生 態系について考察した作品を発表してきました。これまでにアマゾン熱帯地域を調査するように、世界最大手のeコマースサイト・Amazonに出品されている数々の品物をリサーチし、その環境独特の歪さを持った生態系に迫る作品発表を行ってきました。本展では、そのAmazonがもたらす付加価値やエフェクトについて考察したインスタレーションを展示します。

上海生まれ育ち、現在東京に拠点を置くアーティスト・羊喘兒は、3DCGをもちいた映像やインスタレーション作品を日本国内問わず、中国の美術館でも発表してきました。消費主義が加速する現代に立ち並ぶ人工物やその景色をイメージとして、そこに存在する現実と虚構を浮かび上がらせます。本展では、彼女のコンセプトから切り取った「訓練」というテーマを映像を用いたインスタレーションとして発表。

アーティストのカリン ・ピサリコヴァは、日本やヨーロッパなど海外でのアーティストレジデンシーを経て現在チェコ拠点に活動しています。⼈間の⽣活や相互の関係、⽇常の儀式的なことから発想を得たインスタレーションをこれまでに発表。本展では、ロックダウン中に新たに体感した景色と生活を自身を被写体に映した写真作品で展示します。

ステイトメント
「〈意味〉を捨てる代わりに〈力〉を手に入れる」

これは、作家ユヴァル・ノア・ハラリが書いた「ホモ・デウス : テクノロジーとサピエンスの未来」の中で語られた言葉であり、そこに一つの 〈現代性〉を定義した。

私たちは、更なる〈力〉を追求しなければ、様々な不安を解消することができない時代のなかに生きている。

人々は卓越した技術と生産方法をもって疾病、パンデミック、災害に向き合うことで未来に希望を託している。
近い未来人々は、今まで以上の効用を持つ万能薬を発明することができるのではないだろうか。
様々な「万能薬」により、我々は不老不死や幸福を手に入れ、それは神々の手によっても食い止めることはできない。

現代社会におけるこの巨大な資本主義というゲームはまさに止められない「サイクル」と言って良い。今人々はこの一つの機構に依存して、自分自身もこのサイクルの一部分になっている。

「万能薬」を服用できる準備を整え、進化していく。
私たちはいつしか自分自身の抜け殻になっていくのだ。

岳明(Yue Ming)| https://yyyueminggg.com/

中国北京生まれ。中国伝媒大学アニメ学部アニメーション学科卒業。その後から中国で漫画家、アニメーターとしてフリーランスの活 動。マンガ、ドローイング、イラストレーション、アニメーションなど多岐に渡る作品を中国で発表している。2018 年、多摩美術大学大学院美術研究科デザイン専攻情報デザイン研究領域修了。現在、多摩美術大学情報デザイン学科メディア芸術研究室に助手として勤めている。

受賞
「第 23 回学生 CG コンテスト」ブロンズ賞(萩原 俊矢評価員賞)
第 23 回グラフィッ ク「1_WALL」服部一成審査員奨励賞

グループ展
2020「三角関係」/3331アーツ千代田(日本・東京)
2014「中国とドイツー漫畫交流展 」/上海群衆芸術館 (中国・上海)
2012 Silent China 漫畫展 /ポンピドゥー・センター (フランス・パリ)
2010 「緑校年展第三回」東京画廊+ BTAP (中国・北京)

個展
2012 「Tomato And Egg Noodles」/China Youthology 青公館 (中国・北京)


2020 Virtual Art Book Fair(VABF)
2019 L.A. Zine Fest 2019 /Helms Bakery(アメリカ・L.A.)
2019 MOUNT ZINE 17 /MOUNT tokyo(日本・東京)など

「You are what you eat 」
制作年:2021
作品形式:マンガ
素材:デジタルプリント
サイズ:40cmX40cm

臼井達也 | http://tatsuya-usui.com/
1997年 東京都生まれ 。
多摩美術大学大学院 美術研究科 修士課程 情報デザイン領域在籍 。
インターネットを通じた新しい消費活動の中に生み出されるイメージ、及びそれらがつくり出す生 態系について考え制作を行う。

受賞、掲載
美術手帖2021年2月号 ニューカマー・アーティスト100特集
に掲載
第26回学生CGコンテストアート部門 2作品ノミネート
2020年度多摩美術大学卒業制作優秀作品に選出
第25回学生CGコンテストアート部門 2作品ノミネート

展示
2021「トランス・ペアレンタル・コントロール」/新宿眼科画廊
2021「Skippp…p」/BankArtStation
2021「写真学校 10 校合同選抜展」/キヤノンオープンギャラリー
2020「エクメネ」/BLOCKHOUSE
2019「ボールプール」/多摩美術大学
2019「ハードハードル、ハードリング」/アトリエタキグチ
など

「アマゾンエフェクト」
制作年:2021
素材:段ボール、ステッカー
サイズ:可変

羊喘兒(Yang Qinhua)| https://yaaaaaawn.com/
上海大学映像専門卒業。
多摩美術大学大学院美術研究科デザイン専攻情報デザイン研究領域修了。
様々なデジタル・メソッドを使い、消費主義の分脈における、現実である巨大な人造物は、どのように計算、生成、配置されるのかをテーマに創作活動を行い、リアリティの虚構性を捕捉する。

受賞
第23 回学生生CG 賞銀賞(寺井 弘典審査員賞)
「MEC2018」佳作賞

グループ展
2021「Guerrillas in Flatland」 /上海当代芸術博物館・Emerging Curator Project/(中国・上海)
2021「未定義」/清アートスペース(日本・東京)
2020「三角関係」/3331アーツ千代田(日本・東京)
2019「安全訓練」/Blockhouse(日本・東京)
2018「OFFLINE BROWSER:第6 回台湾国際ビデオアート展」/台湾Hong-Gah 美術館 など

個展
2018「Metamorphosis Divide」/Organhaus Art Space(中国・重慶)

「デッドロック」(1/3)、2021、
フォトアクリル、60x60cm

「オリンピック・チャンピオン生成装置」(局部)、2020〜2021、ミックス・メディア、サイズ可変

Karin Pisarikova(カリン・ピサリコヴァ)| https://karinp.carbonmade.com/
チェコ共和国ブルノ市生まれ。
アーティスト、キュレーター、講師として活動。人間の生活や相互の関係、日常の儀式的なことから発想を得て、主にインスタレーションの形式で発表。パフォーマンスやヴィデオ、写真も含む。
ブルノ市芸術工科大学身体芸術科で学び、2015年多摩美術大学博士後期課程修了。2018年まで、東京の女子美術大学で教鞭を取った。現在はブルノのマサリク大学非常勤講師として勤めている。

受賞、レジデンシー
カウナス2022と未来のためのモダニズム
(Kaunas 2022 and Modernism for the Future)

2018 Art Islands in TOKYO / アートアイランズ
2017 中之条ビエンナーレ
2014 渡良瀬アートプロジェクト、足尾
2013 ゲストルームマリボル、スロベニア
吉原治良賞記念アート・プロジェクト2009-10 mini

グループ展
2021 「Here and Now!」/ The Brno House of Arts(チェコ )
2019 「エゴイメ・コレクティヴ」/ 東京都美術館(日本・東京)
2018 「絆」/ LAUNCH PAD GALLERYローンチパッド
ギャラリー(日本・横浜)

個展
2016 「Rituals」 / アキバタマビ21、アーツ千代田 3331
(日本・東京)
2016 「Still Life」/ チェコセンター(日本・東京)
2016 「もくてき」/ 人形町ヴィジョンズ(日本・東京)
2015 「Going Home」/ トキ・アートスペース(日本・東京)
2010 「She said she liked the ocean… 」/ 大阪府立現代美術センター(日本・大阪)
2009 「OXOX」/ ガレリア表参道(日本・長野)

「ホーム ガーデニング 」 制作年:2021
撮影: テルンコヴァー バルボラ
素材:デジタルプリント
サイズ:可変