CURRENT EXHIBITION
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2025年1月24日(金)〜2月9日(日)
13:00-19:00
水曜日 ~ 土曜日、最終日曜日
入場無料 / 上記時間外アポイントメント制にてオープン可
オープニングレセプション
日時 : 2025.1.24 (Fri) 13:00 ~ 16:00 メディア関係者向け / 17:00 ~ 20:00 一般来場者向け
場所 : CALM & PUNK GALLERY
CALM & PUNK GALLERYでは、2025年1月24日(金)から2月9日(日)まで、写真家・寺沢美遊による個展 「BREATH, LIE DOWN EXCEPT FOR DYING IT’S JUST A SCAR」 を開催いたします。本展は、昨年11月に韓国・ソウルのスペースCORDで開催された個展に続く新作展となり、韓国・聖水洞で撮影された事故車をモチーフにした写真作品に加え、日本で新しく制作された作品が展示されます。
寺沢美遊は、2021年にLAID BUGでの個展「UNOWNED」を皮切りに、自動車を被写体とした作品を発表してきました。また、タレントやセレブリティを被写体にした商業写真の分野でも東京を中心に評価を得ています。
今回の展覧会では、衝撃的な事故車の姿を鮮明に捉えた作品群が並びます。歪み潰れたフロントパネル、ひび割れたガラスやヘッドライト、内部が露わになった骨格部分――これらが鮮やかな印画紙に焼き付けられ、観る者の「好奇の眼差し」を刺激します。一方で制作過程においては寺沢自身の近年のメンタルヘルスへの姿勢や、事故車に対して修理を施すことで元に戻るという「再生の可能性」や憧れが投影されています。
本展タイトルの 「BREATH, LIE DOWN EXCEPT FOR DYING IT’S JUST A SCAR」(直訳すると「息をする、横になる、死ぬ以外はただの傷跡」)が示唆するように、この展覧会は単なる自己閉塞的なフェティシズムの露呈ではありません。むしろ、誰もが思いもせず日常のエラーを引き受けてしまう事故というイベントと、それに直面した人々の「その後」を、事故車という被写体を通して追い続ける寺沢の眼差しは、幸福と不幸が紙一重のように転倒する日常の風景を捉え、モータリゼーション化した現代の社会構造と寺沢自身の視覚言語を浮かび上がらせます。
鉄とガラスのフレームが描く暴力性、そして掬いあげられる眼差しーー寺沢が切り取った断片は、鑑賞者にある種のビジュアルイメージと人間の関係性を問いかけます。本展では新作に加え、個展に合わせて制作されたZINEと選曲とミックスを手がけた音源『E-400』が展示されます。ぜひこの機会に、CALM & PUNK GALLERYでご高覧ください。
<作家ステートメント>
本当は、綺麗な花や美しい景色なんかを撮ってみんなを癒やしてあげたいけど、
私が心の底から惹かれ、安らぐのは、そのようなものではありませんでした。 ー 寺沢美遊
寺沢美遊
FNMNL、TOKION、WWD、Studio Voice、Numero Tokyo、Vogueなどのメディアをはじめ、広告、CDジャケット、書籍などを中心に、メジャーからアンダーグラウンドまで、国内外の様々なアーティストやセレブリティを撮影してきた写真家。2021年、東京のギャラリーLAID BUGにて個展「UNOWNED」を開催。2022年から2023年にかけて、観光庁のプログラムで広島県三原市での滞在制作および展示に参加。2024年ソウルのギャラリーCORDにて「BREATH, LIE DOWN EXCEPT FOR DYING IT’S JUST A SCAR」を開催。Numero Tokyoでは連載「旅に思いを馳せるとき」にてエッセイの執筆と写真を提供。TOKIONで発表した韓国滞在記では、現地で目の当たりにした梨泰院ハロウィン事故現場の描写が反響を呼ぶ。
写真家であると同時に、ラップグループ・嫁入りランドの一員であり、DJとしても活動している。
寺沢美遊 Instagram : https://www.instagram.com/mieuxxx_/