UPCOMING EXHIBITION
UPCOMING EXHIBITION

10月15日(木)〜 10月25日(日)
13:00 ~ 19:00 開廊時間外はアポイントメント制にてオープン可
水曜日 ~ 日曜日
場所 : CALM & PUNK GALLERY 〒106-0031 東京都港区西麻布1-15-15
この度、CALM & PUNK GALLERYでは、ポーランドを拠点に活動する4名の作家によるグループ展「大丈夫(DAIJOBU)」を開催いたします。
本展には、写真家の Agata Kadenacy、映画監督・映像作家の Maciej Mądracki、陶とインスタレーションを手がける Maria Wasilewska、画家の Stanisław Kobaが参加します。
2011年よりMaria WasilewskaとStanisław Kobaは、クラクフのアートシーンで独自の存在感を持つ独立スペース「Skład Solny」を運営し、ポーランド国内外のアーティストによる70以上の展覧会を開催してきました。
また、Maria WasilewskaとAgata Kadenacyは2018年に日本の阿蘇で共同レジデンスに参加。Agata KadenacyとMaciej Mądrackiも長年にわたるグループ展への参加を通じて、芸術的な協働関係を築いてきました。
それぞれの作品は、不確かな状況のなかで人が何を見て、何を信じ、どのように現実と向き合うのかという問いを、異なる角度から提示します。
展覧会のタイトル「大丈夫(DAIJOBU)」は、日本語において「問題ない」「なんとかなる」と相手を安心させるために用いられる言葉です。それは、何かが起きたあとに発せられることもあれば、まだ何も起きていない段階で、不安そのものを抑えるために使われることもあります。
「大丈夫」と言うことは、本当に大丈夫であることの確認なのでしょうか。それとも、その言葉でしか保つことのできない平静があるのでしょうか。
政治的な不安定さ、社会の分断、環境危機など、さまざまな不確実性に取り囲まれる現在、「すべて大丈夫」と言うことは、現実に対するひとつの態度になり得ます。そこには、安心と不安、受容と否認、現実とその語られ方とのあいだにある緊張が潜んでいます。
展示は東京・西麻布のCALM & PUNK GALLERYから始まり、10月19日より作家たちは北杜市明野町にあるアート複合施設GASBON METABOLISMにて滞在制作を行います。11月7日より新たな作品とともに展示を展開します。
異なる土地、時間、制作環境のなかで作品が変化していく過程を通して、「大丈夫」という言葉が持つ安心と不確かさ、その両方に目を向けます。安心させるための言葉が現実を覆い隠すものになるとき、また、その言葉を口にすること自体がひとつの意思表示や政治的な身振りとなるとき、「大丈夫」という日常的な言葉を起点に、私たちが不確かな世界のなかでどのように現実を受け止めているのかを問い直します。
ぜひご覧くださいませ。

アガタ・カデナツィ(Agata Kadenacy)|IG @kadenacy
クラクフを拠点に、写真を中心に詩や短編映像も手がける。目に見えるものと想像されるもののあいだの領域を探り、風景を心理的な投影の場として捉える。写真は、不確かさを解消するのではなく、そのただなかにとどまるための「間」となる。2018年に日本の Artist in Aso レジデンスに参加。2025年にポーランド文化・国家遺産省の奨学金を受給。

マチェイ・モンドラツキ(Maciej Mądracki)|IG @maciejmadracki
脚本家、映画監督、編集者。作品はニューヨーク近代美術館(MoMA)、Anthology Film Archives、IDFA、オーバーハウゼン国際短編映画祭、FIDMarseille などで上映され、FIDMarseille グランプリ(2010年)、サンフランシスコ国際映画祭 New Visions Short Award(2019年)、テッサロニキ国際映画祭 EURIMAGES 賞(2021年)を受賞。本展では、2013〜2018年にニューヨークで撮影した映像を再編集した2チャンネルの映像インスタレーションを展示する。

マリア・ヴァシレフスカ(Maria Wasilewska)|IG @maria_wasilewska
映像や空間的なオブジェを用い、インスタレーションやサイトスペシフィックな作品を制作する。谷崎潤一郎『陰翳礼讃』の美と、ユングの「影」の統合という二つの視点から、影を人間性の暗い側面とつなぐ存在として捉える。黒い陶の形態は影の物質化であり、食虫植物のモチーフとともに、魅惑と不安を同時に呼び起こす。

スタニスワフ・コバ(Stanisław Koba)|IG @koba_stanislaw
1984年にクラクフ美術アカデミー絵画学部を卒業し、ポーランド国内外で100を超える個展・グループ展に参加。2008〜2010年には Skopia Gallery の一員として Art Basel に参加した。屋根の隙間から差し込む光と、「崩壊」して黒い穴となる色の領域が生む明暗対比によって、木、板、キャンバスを自律した絵画の構造へと結びつける。