PAST EXHIBITION

Jonathan Zawada solo exhibition
‘TOUCHINGLY UNFEELING’

日程

2014年9月13日(土) – 10月5日(日)

開廊

12:00 – 19:00
休廊 月曜

会場

CALM & PUNK GALLERY

入場料

無料

オープニングレセプション

9月12日(金)
19:00 –

Jonathan Zawada 本人を迎え、オープニングレセプションを開催致します。

オーストラリア出身、現在LAを拠点に活動しているアーティスト – Jonathan Zawada。
シドニーを拠点に、TsubiやSixpack France、ColetteやLiberty of London、またはWarp RecordsやModular Recordsなどのクライアントを持つグラフィックデザイナーとして活動をしていたザワダですが、2011年にLAに拠点を移してからの活動はよりファインアートにフォーカスしており、そのアートワークと動向は世界中から注目を集めています。

日本初となる今回のエキシビジョンは ‘TOUCHINGLY UNFEELING’と題され、プリントやスカルプチャー、ビデオ作品など様々なメディアで構成されます。メリットとデメリットを併せ持ちながらも現代社会の発展を促して来た「生活と社会のデジタル化」の結果といったテーマや、CGの作成技法として知られる「パーリンノイズ」などから着想を得たコンセプトをZawada独自の解釈で視覚化し「デジタルの世界で行動すること」に関する問題提起を鑑賞者に投げかけます。

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「私のコンピューターグラフィックスのキャリアが始まった頃に、規則性と混沌の狭間を駆使した技法を考え付いた。人々もこの技法(テクニック)が利用価値のあるものだと認識していたように思える。視覚刺激に関して言えば、人間は、順序の成り立ちと混沌が好きであると思うが、特に私達が好きなのはシグナルとノイズの(両方を適切に取り込む)混合物であろう。」
– ケン・パーリン

現在、ケン・パーリンのノイズ関数(しばしパーリンノイズ関数)は、自然現象物(煙、水、火、木、山など)を複写する多くのコンピューターグラフィックスシステムにおいて欠かせないものです。
特にゲームの世界において、「(表面・テクスチャーを 作り上げる)スキニング」は兵器、登場人物などをカスタマイズするのに使用されており、多くの場合、現実世界の疑似物として、高い精度で物体を表現し(可能な限りリアリスティックに)、また人々はその作られた世界を、虚構とわかりながらも受け入れる事が出来ます。「スキニング」はデジタルの物体に、より命を吹き込むための取り組みであり、それは「匿名でありたい願望」と「認知されたいという願望」の間に存在する緊張関係としても見ることが出来ます。
– Jonathan Zawada

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Jonathan Zawadaの個展を東京 CALM & PUNK GALLERYで実現できることになり、私たちは本当に嬉しく思っています。

「モデリングされ 形を与えられてカラフルに彩色された 太古の石器」、「『インターネット上を流通するイメージを纏った戦闘機』をプリントした布」、「石盤に 描かれた 戦闘機のコックピットの 計器版」。

今回の個展で発表される新たな作品シリーズは、タイトル通り極端な対比と参照を提示している。
作品の素材とモチーフには、現時点で最も高度なテクノロジーを用いられていると予感されるものと、無感覚・無意識にイメージとして流通し視覚体験を提供しているものが用いられ、それらを彼ならではのオペレーション(手術、手法)で巧みに組み上げている。
それらの細部は、ノイズ関数を用いて虚構の説得力を手に入れている。モチーフの意味を1つ1つ掘り下げる事よりも、持ちこまれた素材とモチーフの組み合わせによって誘われる不思議な印象と感覚。新鮮な組み合わせの対比が生き生きと語りかけ始める ユーモアさえ持って。
虚構を細部に受け入れながらも貪欲にイメージ全体を手に入れようとする人間、そのナンセンスさを愛情をもって提示してくれている作品群の様に思う。

– Calm & Punk Gallery 西野慎二郎